無形文化遺産

 突然ですが、ユネスコ無形文化遺産保護条約をご存知でしょうか?

 世界179か国が締約しており、伝統、芸能、社会的慣習、儀式などといった無形文化遺産について国際的な保護や援助が定められています。

 日本は2004年6月に条約締結してから、現在まで22件の無形文化遺産が登録されています。(詳しくは文化庁ホームページをご覧ください。)

 そして昨年の2020年「伝統建築工匠の技:木造建造物を受け継ぐための伝統技術」が登録されました。自然素材を建築空間に生かす知恵などを称える工匠の技は、全部で17分野です。(13番目に建具製作が挙げられています。)例えば、宮大工さんは釘を使わない”継手”という技法を使います。複雑に彫られた木材どうしを組む高い技術です。再利用が可能であることから、まさにサステナブルな職人技と言えるのではないかと思います。

 この朗報を知り、改めて日本特有の建築文化は世界に誇る技術と知恵であることを痛感しました。今後のさらなる発展を願い、木製建具の魅力を一人でも多くの方にお伝えできるよう、これからもこの仕事に永く勤めて参りたいと思います。