古い家紋帖

 

 こんにちは。

 今年の弥生の月は早くも終わり、明日からは卯月の月。水戸もぽかぽか日和が続き、市内の桜の花は至る所で満開です!

 

 さてこの度、当木工所の物置で年代物の書物を見つけました。昭和44年7月発行の紋帖です。写真をご覧いただくと分かるように、だいぶ使い込まれた様子が見受けられます。

 先代から話を聞くとこれは、先々代が愛用していたもので、製作した木工製品に家紋を彫るときの必需品だったようです。ぺらぺらめくると、手彫りの木版画刷りかな?と思われる家紋がずらりと並んでいます。

 この地域ではむかし、特別な木工製品に家紋を彫って飾るという風習があったようで、各ご家庭で代々受け継がれている家系の”紋”をとりわけ大切にしていたそうです。先々代は当時、この家紋帖を元に型を取り、手彫りで紋様を制作していたという話です。因みに池田家の家紋は「丸二揚羽蝶」(まるにあげはのちょう)。みなさまのお宅の家紋はどんな紋様をしていますか?

 様々な家紋を眺めていると、植物や昆虫モチーフが多く、現在では約2万種ほどあるといわれています。それにしてもどなたがこのような”家紋”デザインを考えたのでしょう?ちょっとずつ異なる紋様が繊細で、とてもおもしろい文化だなと改めて思う出来事でした。

 

 ご興味のある方は、当木工所へお越しの際にぜひお声かけください。(※貸出不可)