こんにちは。蒸し暑い日が続いていますがいかがお過ごしでしょうか?
7月といえば、もう間もなく五節句の七夕ですね。水戸市街では笹の葉や願い事の短冊イベントをよく見かけるようになりました。みなさまは今年どんな願い事をされますか?
さて突然ですが、「りんご節」って聴いたことはありますか?これはむかし青森県で唄い継がれ全国に広まった日本民謡です。
この民謡は、春から冬にかけてりんごの成長や出荷の様子を若いお嫁さんに例えて唄われているものです。今は真夏ですので、歌詞から想像すると、青森県のりんご農園では青葉が茂り、おそらく剪定をしながら成長を見守る時期になるのでしょう…。
この民謡を初めて知ったとき、個人的な感想ではありますが、木工業も似ているかもしれないな。と、ふと思ったのを記憶しております。りんごと木材とでは成長過程が異なるものの、木工所に製材が届くまでには、各地の林業からその道のりは始まり、製材所での木材乾燥を経て切り売りされ、職人の手元にやってきます。こうして人の手によって植林されてから数十年もの長い年月をかけて育ち、運ばれた木材を使用するわけですから、できるだけ無駄が出ないよう木材加工には特に注力しています。
当木工所では主に、オーダーメイド木工製品を平板から製作しております。木材にはひとつとして同じ表情は無く、オーダーメイドはお客様のご要望や個性がカタチとなりますので、唯一無二の製品です。また、製作開始から現場施工に至るまでには、それぞれの木材の特徴、春夏秋冬の気温や湿度、各現場の状況など、その場その時に見極めなくてはならない判断箇所が数多くあります。
山林から各ご家庭や各店舗へ…。
間伐を行い丁寧に育てられた木材、こだわりの木工製品だからこそ、本当は嫁に出したくない。(出荷するには愛おしい。)そんな親しみのある製品がご提供できたら…と願わずにはいられません。国産木材の利用が拡大に進み、地産地消が囁かれている昨今、これからもその流通の一端を担える一職人であり続けたいと微力ながら思うところです。