夏の建具替え

 

 毎日暑いですね…🍉みなさまいかがお過ごしでしょうか?

 夏の猛暑はまだ続くと言われているのに、暦の上で今年の”立秋”は間もなく八月七日にあたるようです。なんだか年々秋が短く感じられその分夏が長くなったかのよう。みなさまもこれからの残暑、水分は小まめにお取りになりくれぐれもお身体に気をつけてお過ごしください。

 

 さて、今回は暑い夏にちなんで”建具替え”の小話をしたいと思います。

 今ではあまり見かけなくなってきているのかもしれませんね。当木工所と隣接している母屋では毎年、季節によって建具を取り替える”建具替え”を行っています。身近なもので言えば洋服の”衣替え”と考え方は同じになるのでしょうか。写真の建具はむかし亡き祖父が製作したもので、この暑い季節は障子建具から『簾戸』(すど)という通気性の良い建具に替え、目にも涼しく夏のしつらえを五感で楽しんでいます。灼熱の昼間はエアコンを使用するものの、夕だちの雨の後は外の風を取り入れることで、簾戸によって心地よい風が部屋の中を通り抜けます。屋外すだれと同様に外から室内は見えにくくなるので、プライバシーを守る役割も兼ね備えています。

 日本の情緒が感じられる夏の建具『簾戸』。もうしばらくは活躍してくれそうですね。